ということで調子は一進一退。所詮風邪なので深刻なことはないんだけれども。
昨日は、勤務先の別の研究コースの丸一日のイベントを写真担当としてヘルプで参加。能役者に関するシンポジウムだったのであまり興味持てないかなあと思っていたら、最後のセッションが意外と収穫だった。このシンポジウム自体が、日本の能役者として昭和を引っ張った方の33回忌のようなものだったので、その時代をともに生きた各界の著名人が参加。
具体的には、渡邊守章さんと湯浅譲二さんが出席していた。僕の場合、前者は翻訳家としてのイメージが強かったので、そもそも演出家としても活動なさっていたことを知らなかったし、湯浅さんは現代音楽の文脈で認識していたけれども、具体的にCDを買ったこともなくある意味文化人としての認識しかなかった。ところが、演劇、現代音楽、美術を通じた日本の1960年代が体験談として語られている様子がすごく新鮮だった。特に、良く考えれば繋がってないわけないんだろうとは思うんだけど、湯浅さんのような現代音楽の領域の方も、1960年代には実験工房、及び瀧口修造らと付き合っていたと言う話は面白かったし、観世寿夫のある種の芸術家的なメンタリティーの話も僕個人では決して聞きに行くことはないだろうと感じたので、半日自分の仕事が滞るだけの意味はあったかなと思っている。
その後夕方に、自分の関わっているプロジェクトで問題が発生。彼らの仕事の進め方は、僕とは肌の感覚として違っているので、今後もこれに付き合っていくのは結構大変だなあと思い、少し憂鬱な気分になりながら友人に誕生日を祝ってもらう(前祝い)。