2012.07.19

お好み焼き、魚、のちお好み焼き

ということでほとんど一週間経ってしまったけれども、先週末のCultural Typhoon 2012関係の日記である。例年とは違う楽しみ方だったけれども、有意義な会でありました。

夏休み前の三連休だったこともあり、出張パックをとるので四苦八苦。一ヶ月前に準備したのに、初日は新横浜発11:30ぐらいの新幹線しかとれなかった。今回のメインは、研究上の仲間でもあり、先輩でもある方のご発表を聞きに行こうかなというのと、広島を訪れたことがなかったので一度行ってみたかったというのが動機。初日は、広島着が夕方前で、三日目のスケジュールも考えるとこのタイミングしかないということで広島平和記念資料館へ。ミュージアム研究者として感じたのは、超絶ローテクだけれども展示の迫力は凄かった。比較的、近年の戦史系、もしくは歴史上の悲劇を扱ったミュージアムは英語圏ではメディア・テクノロジー利用の主戦場になりやすいんだけれども、記念資料館はこれでもかという「テクスト」と「モノ」のオンパレード。久しぶりにこれぞ「博物館」という場所を満喫した。というかむしろ、テーマの問題もあり完全に落ち込み、一度ホテルの部屋に戻り一人酒。その後元々こちらで会う予定になっていた友人(ご発表者)から声がかかり、広島での初日の夕べ。ちょっと残念なお好み焼きの夜だったけれども、まあ僕は北田先生のゼミには合計1年半、水越先生のゼミには4年ぐらい出ていたご縁もあり、まるで東京大学の情報学環の卒業生のように迎え入れてもらい楽しい夜を過ごしました。まああと、研究仲間というよりは完全に親しい友人で、福山に就職された方が兎にも角にも元気そうだったのにホッとした。知らないところで無理するタイプなので体調には気をつけて欲しいなと。

二日目は、一日Cultural Typhoon 2012の会場で過ごす。留学する前も一回下北沢では参加しているんだけれども、これはCultural Studiesマターというよりは、完全に住友さんマター(つまり美術マター)。むしろ、こちらの業界の方と関わるようになったのは、Goldsmithsから戻ってから。まあ、留学先の師匠だったDavid Morleyは良くも悪くもCS枠で日本では語られるので、何となくね。2008年にInter-Asia Cultural Studies Summer Campに参加して、翌2009年がInter-Asia Cultural StudiesとCultural Typhoonが共催だったのが僕には大きかったかな。どちらかというと英語で発表する場として参加させて頂いたし、あと海外でPh.Dをとってきた日本人の同世代の研究者と会うのを楽しみにしている場なのかなあと思う。ただし、今年はそういう感じではなかったけれども。良い意味でも悪い意味でも今年は行儀の良い印象。午前中は、岩渕さんのセッションに出て、午後一は吉見さんのセッションへ。途中科学史ものぞく感じでした。研究発表の場としては、昨年の神戸より落ち着いて聞けました。その日の夜は、海鮮系の居酒屋で、同学年だったり同期入院の親しい仲間で食事。本当に久しぶりで楽しかった。年に何度かあるこういう会で、仕事するモチベーションが上がるんだなあと。その後、Cultural Typhoon本体の打ち上げに参加の予定だったが、ちょっとすることがあったので僕は離脱。

最終日は、こちらも楽しみにしていた広島現代美術館へ。そもそも普段一人で美術館に行く僕としては、今回友人と久しぶりに話しながら展覧会を見て、「ああ、これが展覧会体験」だよねと認識を新たにしたわけです。でも、ここでの一番の残念は次回の企画展がス・ドホだったこと。韓国のコンテンポラリーでは今一番みたい作家の一人。これだけのために広島は中々。広島でのレクチャーでもセッティングをお願いするしかありません・・・。その後、市内で二回目のお好み焼きへ。初日の仇を討ち、昼からビールが進んだとさというありがちな結末。広島での開催にお骨折りされた皆さんにも、あちらで再会できた皆さんにも大変感謝の三日間なのでした。

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