授業準備から解放されたせいもあり、この2週連続で週末に研究会にお邪魔。初めて参加する会だったのに、片方は不意打ち、もう片方は確信犯で一言発して帰ってきた。助手になったあたりから、いわゆるゼミの学生気分で参加する場所がないなあと思っていたので、この二週は比較的リフレッシュできた。ただし一方で首凝りがもう保険適用できるレベルに・・・。
先週の土曜日にお邪魔したのが、「メディアコンテ」中央区の発表会。個人的にも4年ぐらい院ゼミに参加させて頂いてお世話になってきた、東京大学の水越先生やその仲間たちが組み上げてきたデジタル・ストーリーテリングによるメディア実践の発表会。自分もWSの授業を担当させて頂いたり、来年度の授業のことなども最近考えていてヒントになることがあるだろうなあと思って参加。2,3度しか会ったことがないのに覚えて頂いていた院生の方に話を急にふられドギマギしましたが、僕が授業で行っているのとは違う「縦糸の日常性」を感じさせる素晴らしい作品群だった。WSに関しては、デジタルではなく敢えてアナログの手触りにこだわっているとことはあるので、僕自身経験を積みながらあるバランスの釣り合う点に辿り着くのだろうなと。
その後、先週は少し時間ができたので『風立ちぬ』を観る。宮崎駿の作品をリアルタイムで観るのは恐らく『ハウル』以来だと思ったのだが、とにかくタバコが美味そうな映画だった。堀辰雄の『風立ちぬ』も組み込まれていたのでもう少しウルッとくるかなと思ったのだが、どちらかというと抑制の利いた作品。あのカップルは配役的に中年男と若い女性の声だというのが分かっていたので、イマイチ感情移入できないというここでも「つまらない大人問題」が・・・。日本人の戦争観や今回の総選挙との関係について話すのは無粋な気もするし、そもそもそれは僕である必要はない気もするので他のことを書くけど、『ハウル』から完全に宮崎監督は自分が好きな作品を好きなときに撮りたい感を感じるようになっていて、それは今回も一緒だった。ただ、これは子供が初めてジブリ作品と出会うのには不適だよね。話のベースになる知識量をある程度問われるので、ジブリで育った大人が観て初めて、ワイワイ言える作品だろうと思う。
でもって今週末は早稲田の研究会に参加してきた。初めて参加した会だったのだが、それは研究仲間の発表があったからで、僕の印象としては実際の論文の持ちうるインパクトを文章の巧さや構成のまとまりで少し消しているのかなあという印象を持った。ただ、とにかくその後の質疑は活発で、よりによって初めてで遅刻して参加したにもかかわらず立ち上がって白板の前まで行ってコメントする始末だった。早く単著として評価を世に問えると良いなと。まあ、単著にして世に問いたいのは僕も同じなのだが、ここのところ肝心の師匠との連絡が皆目取れないのである(苦笑)。