ということで息も絶え絶え第3回。これ一体誰が読んでくれるんだ(笑)。ようやく名古屋の本拠編です。まず最初の写真は、最初に訪問した名古屋市美術館。最後に名古屋市美術館を訪問すると何となく残念感が漂うので、最初に訪問することをお勧めします。
名古屋市美術館は現代美術に関心が無い方が行くと結構拍子抜けだったりします。アルフレッド・ジャーや屋外のブラスト・セオリーが元々比較的好きだった僕はそれなりに楽しんだりもしましたが、全体的には点数も少ないし、視覚的な訴求力もそんなにないです。僕ですら、しばらくトリエンナーレのために展示品を全部取り外した展示ケースと壁自体が一番印象的な部屋があって、それをしばらくジロジロ見ていたりもしましたし。結構、白い壁紙に不均等に、不揃いの穴が空いているのが面白かったんですよね。で、ここで一番評判になるのは恐らく藤森さんの空中の泥舟だろうと思います。
30分に一度の予約制なので、最初に予約してしまった方がいいかもしれません。これの受付が外なのは何故というのは初回にも書きました。スタッフの方相当暑そうでした。この部屋上り下りの際揺れる揺れる。部屋自体よりも、ワイヤー打ち付け部が固めた地盤なので大雨の後とか行くと僕は少し不安。もちろんそもそも建築家ですので安全性は問題ないのでしょうが。ここで5名ぐらいの方と道連れになるのですが、正直暑いし2日目岡崎に向かうか悩んでいた僕は、ここでご一緒した皆さんと話をして岡崎に行くことを決断した感じ。欧米圏の美術教育を受けると「関係性の美学」的作品ですとかいって観客巻き込む感じですけど、藤森さんの作品は入ると否が応にも関係性が生まれてしまう点はその作品の見た目に反してスマートかなと。無風だと所詮外なので暑いです、この作品も。
その後納屋橋の会場へ。個人的にはこの会場が展示としては整理されている気がします。ついでに一言言うと、ここに絵画展示する意味は良く分からなかったです。それこそ枯れ木も山の賑わいなので、名古屋市美に絵画移せば良かったんじゃないかなあと思いました。とにかく名古屋市美の動線はちょっと問題です。で、納屋橋はビデオインスタレーションがかなりギュッと見せてもらえる感じなのが好感を持ちました。音が出ないので全く伝わらないと思いますが、アンジェリカ・メシティの《Citizens Band》はキャプション通り、小綺麗にまとまった爽やかな作品です。このあたりの展示室に、ヴィル・ヴィオラとかクリスチャン・マークレーの作品とか置きたくなりますが、そんな大物呼ばない感じも潔くて良かったです。結局、写真撮影不可だと踏んだのですが、監視員のスタッフの方は特に注意していなかった名和さんの作品が納屋橋会場のクライマックスだろうと思います。まあ、そもそも写真にとっても作品の圧倒的なスケール感とか伝わらないタイプの作品ですけどね。
恐らく納屋橋会場はビデオを基本的に最初から最後までみる方は結構時間とると思いますので、芸術センターと納屋橋同じ日に見ると、名古屋市美は残るのではないかと。この二本みて長者町へいくと少し涼しくて良いのかなと感じました。名古屋もベロタクシーは走っていますので、暑さを避けるために利用するのもありだと思います。もう3回書いたのにメイン会場に辿り着かない具合が悩ましいです。