次回2014年1月のKoSACは、「アートに携わる仕事」をテーマにします。前回が書評セッションで少しお行儀の良い会となっていますので、今回はもう少し現場よりの話題を中心に一緒に議論をしたいと考えています。意外と私たちの「アートに関わる仕事」に対する想像力は貧困ですので、この回を通して、現代の日本のアートシーンで活躍する人々の多様性や、その関係性が見えてくればいいなと思っています。奮ってご参加ください。
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第5回KoSAC 「アート×キャリア×ネットワーキング」
「KoSAC(Kokubunji Society for Arts and Culture、略称コサック)」では、国分寺を中心に、「芸術」「文化」「社会」をテーマとしながら、毎回ゲストを招いて一緒に議論をする会を開催しています。
第5回のKoSACは、アートに携わる仕事をテーマにします。12月に入り今年度も大学生の就職活動が解禁されましたが、「アートに関わりたい」、「アートを仕事にしたい」と考えるとき、つい私たちはアーティスト、アートライター、学芸員、研究者といったきわめて限定された職業を想像してしまってはいないでしょうか?
実際には私たちが経験するアート「業界」は、数多くの職能を持った人々によって支えられているのですが、彼/彼女らの仕事やそこから生まれる人的なネットワークは、これまで具体的に語られる機会はほとんどありませんでした。そこで今回は、それぞれご自身が仕事をされていく過程でこのようなネットワークを形成し、現在では日本のアートシーンで仕事を手がけることも多いSETENVの入江拓也さん、井上亮さん、そして編集者の齋藤歩さんの三名をゲストに迎えます。そのうえで、ゲストの皆さんからは具体的な仕事の流れやネットワーキングに関するコツなどを、具体的なエピソードを交えてご紹介頂き、議論をできればと考えています。
一組目のゲストのSETENVの皆さんは、元々芸術文化に関心のある学生が集まって、2000年にアート関係のイベント情報を提供するインターネット掲示板(BBS)を立ち上げることから始められた団体です。その後、芸術文化関係のウェブサイト、展覧会や音楽イベントなどの企画・制作、国際展シンポジウムの事務局運営等、アートに関わる幅広い仕事を手がけられています。一方で、学生時代には建築を専門とされていた齋藤氏は、書籍、雑誌、ウェブサイト、展覧会カタログ等の編集を手がける過程で数多くのアーティスト、美術批評家、研究者と付き合ってこられました。このような経験を通じて、現在ではアーカイブズ的な視点を取り入れたメディアを提案したり、具体的な業務から生まれた問題意識に対して学問的なアプローチを試みる、現役の大学院生/研究者でもあります。
これから仕事としてアートに携わりたい学生、フリーランスの方にとっても、日本のアートシーンを対象とした研究を進めたいと考えている方にとっても、日本でアートに関わる仕事とそこでのネットワーキングに関する貴重な話がうかがえると思いますので奮ってご参加下さい。
なお、登壇者の皆さんの代表的なお仕事は以下をご覧下さい。
【SETENV】
「ネットTAM」
「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館ウェブサイト」
「Variations on a Silence-リサイクル工場の現代芸術」
「Filaments Orchestra」
『地域を変えるソフトパワー アートプロジェクトがつなぐ人の知恵、まちの経験』(青幻社、2013)
【齋藤歩さん】
「『10+1』DATABASE」
「Dialogue Tour 2010(artscape)」
「AIR_J(アーティスト・イン・レジデンス・ジャパン)」
『「3.11とアーティスト──進行形の記録」記録集』
*すべてメディア・デザイン研究所での担当業務
■日時:2014年1月29日(水) 19:00~21:00
■場所:東京経済大学第3研究センター331研究集会室(今回は3階の部屋です)
(http://www.tku.ac.jp/campus/institution/kokubunji/)
正門から直進して最初に右手に出てくる2号館の先で右折。2号館の裏にある建物の3階。正面は大学院の入口なので向かって左手の入口をご利用下さい。
■話題提供者:入江拓也、井上亮(SETENV)
齋藤歩(編集者/学習院大学大学院アーカイブズ学専攻博士後期課程)
■司会:加島卓(武蔵野美術大学ほか)、光岡寿郎(東京経済大学)
■参加方法:(1)お名前、(2)ご所属、(3)自己紹介を140字程度でjoinkosac(at)gmail.com(atを@マークに変えて下さい)までお送り下さい。当日参加も歓迎いたします。
■問い合わせ
e-mail: joinkosac(at)gmail.com(atを@マークに変えて下さい)
■URL
http://d.hatena.ne.jp/oxyfunk/