2010.11.05

露出の勧め

といっても、警察に逮捕される類のものではなくて、いかに自身の作品や研究を露出させていくかということに関しての話。

僕のこの個人サイトをオープンしたのが8月の後半なので、漸く二カ月経ったところ。一時期は無理に更新を繰り返し(というのはヴュアー数を維持したくて…笑)て、睡眠時間が減るみたいな馬鹿馬鹿しい状態もあったのだが、最近はできるペースでとか、ビュアー数を過度には気にしないで上手く付き合えるようになりだしている。

今週になって二件、ウェブ経由で連絡を頂いた。一件は、一年もいなかった最初の社会人時代の会社の方から。むしろ辞めてから僕が共同企画者でもあった展覧会や、アートフェアでのトークショーなどに足を運んで頂いて知り合った方なんだが、僕の研究に関連するシンポジウムのご紹介を頂いた。今日の午後なんだが、ちょっと顔出して一般企業と研究者との間で今後このテーマでどんなことができるかブレストでもしてみるつもり。もう一件は、研究者の方から。わざわざ文化資源学の研究報告を読んで頂いたらしい。僕がある程度戦略的に利用している胡散臭い概念「ミュージアムコミュニケーション」の定義に対する問いあわせだった。週末までには、きちっとご返答申し上げないとと思っている。

ということで、確実に個人のサイトを持った効果が表れてきたと思う。もちろん、今のところどちらかというと僕の業績に肯定的な方からの連絡が多いが、時間を経れば否定的なものも来るのだろう。それでも、僕の考えていることに関心を持って頂けるのは素直に嬉しい。僕もまだ任期付きなので、若手研究者サバイバルのなかを生きているわけだが、基本的には個人サイトを持つのは正しい。夏休みぐらいにポピュラー音楽研究の増田さんが、「絶対もて!」的なことをtwitter上で強く勧めていらっしゃったのだが、それに加えれば「タイミング」が問題ではないかと思う。僕自身はあんまり、例えばArts & Lawの作田さんのようにフットワークが軽いわけではない(もちろん肯定的な意味です)のだが、それでも少しずつ関心を持って頂いているタイミングでオープンできたのではないかなと感じている。例えば、某政府系文化交流団体や、AITのようなNPOといった以前からお仕事をする機会があればと感じていた方々と仕事を始める段階でこのサイトがオープンできたのは良かったなと思っている。ということで、自分の作品や研究を広めるために利用するのか、それともある程度の需要を感じた段階で一度に情報を出すのかといった戦略も考慮しながら、個人サイトの公開に踏み切るのがいいのではなかろうか。

いずれにせよ今度のご連絡といい読んで下さる方といい、皆さんの叱咤激励を受けながらまっとうな仕事を続けていければと思っている。と同時に、このサイトの開設、運営をお願いしている旧くからの友人でもあるSETENVの皆さんに改めて感謝。

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